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『concrete5公式活用ガイドブック』の取扱説明書

Posted by admin at 8:32 日時 2014/01/30

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concrete5 日本ユーザーグループのメンバーで執筆した、初のconcrete5の日本語解説書が2月にマイナビから発売されます。この記事では、この本の各章の狙いと内容をご紹介しようと思います!

concrete5 公式活用ガイドブック (Web Designing BOOKS)

  • 著者/訳者:猪上 博史 Katz Ueno 榊 友哉 佐々木 多生 中根 紳一 菱川 拓郎 吉川 智久
  • 出版社:マイナビ( 2014-02-14 )
  • 単行本(ソフトカバー):336 ページ
  • ISBN-10 : 4839943842
  • ISBN-13 : 9784839943844
  • 定価:¥ 3,542

全体として

concrete5は誰でも手軽に、そして自由にウェブサイトを管理することができることを目指したCMSです。しかし、本書はあくまでconcrete5の解説書なので、「初心者でもこの本を読めば自分のウェブサイトが持てる!」という本ではありません。サーバーやドメインのしくみ、FTPソフトの使い方、HTMLやCSSの知識といった内容は含みません。しかし、concrete5はそれらの知識をマスターしていないと使いこなせないCMSではなく、本当にかんたんで使うのが楽しくなるCMSです!こちらの動画を見て興味を持っていただけたら、ぜひ本書を購入してconcrete5にチャレンジしてほしいと思います。

今回の書籍は、concrete5日本語版の翻訳・開発に携わっているメンバーや、concrete5のアドオンを開発しマーケットプレイスで販売している開発者など、日本のコミュニティメンバーの力を結集して世に出すことができました。これをきっかけにconcrete5のコミュニティ活動についても興味を持っていただける方が増え、協力者が増えることを期待しています。

Chapter 01 concrete5の基本

concrete5とはどういうシステムなのかや、concrete5の歴史について紹介しています。

また、本書を読み進めるためには動作するconcrete5が必要ですので、インストール方法についても解説します。利用者の多いロリポップ!サーバーへのインストール方法、XAMPP/MAMPへのインストール方法を掲載しています。もちろん、これらの環境でしか動かないと言うことではなく、公式サイトでは各ホスティングサーバーへのインストール方法を掲載していますし、Vagrantも使えます

Chapter 02 編集モードの使い方

この章では、concrete5の編集モードについて解説しています。マニュアル要らずの直感的な操作が特長のconcrete5ですが、それでも「ログインURLが分からなくなった!(テーマで表示していない)」「編集ボタンが表示されない!(権限によっては表示されない)」など、ひっかかりやすいポイントがありますので、そのあたりのポイントを交えつつ、ブロックやスタックなどの使い方について解説しています。

この章に限らず全体的にですが、concrete5-japan.orgのフォーラムでの質問に800件以上回答してきた、また個人的にも勉強会やFacebookなどで多数問い合わせを受けてきた経験をもとに、必要と思われる情報をピックアップしています。この本を手元に置いておいていただければ、挫折はかなり少なくなると思います。

Chapter 03 管理画面の使い方

この章では、concrete5の管理画面について解説しています。便利な3つのサイトマップ機能の使い分けや、ファイルマネージャーなど主要機能についてたっぷり解説しています。

また、マーケットプレイスへの接続方法についても紙面を割いて解説しています。concrete5.orgのマーケットプレイスからテーマやアドオンを入手することがconcrete5を使いこなす上で重要なのですが、画面が英語という問題があります。登録画面の入力欄のひとつひとつまで日本語で解説をしています。

また、ユーザーグループのtomoyaさん謹製のおすすめテーマ・アドオン特集のコラムも見所です。

Chapter 04 concrete5でオリジナルデザインのサイトを作ろう

Chapter 02 と 03 はconcrete5を使う全ての方を対象にした内容でしたが、Chapter 04は主にデザイナー、マークアップエンジニアの方を対象にした章です。この章では、架空のレストランのサイトのためにコーディングされたHTMLとCSSをもとに、concrete5のテーマとテンプレートを作成していく方法を順を追って解説しています。

Chapter 04 で制作するサンプルサイト

concrete5はそもそも、同梱されているデフォルトのテーマやテンプレートからのコピー&ペーストで用が足りるほど、デザインカスタマイズでやるべきこと、覚えるべきことが少ないのが個人的に大好きなポイントです。そうは言っても、初めてconcrete5に触れる方はまずどこを見たらいいのかが分かりませんし、ソースコード中のコメントも英語でしか書かれていません。そのため、この章ではテーマで使用するPHPの記述や、英語で書かれているコメントについて、それぞれがどういう意味で何のために使われているのかについて解説しました。「コメントアウト」のようなプログラミング用語に付いてもさらっと流さず、できるだけTipsとして解説しています。

また、やはりテキストの説明だけでは全体像が把握しにくいもの。今回のサンプルサイトは全てをGitHub上で公開しています!もとになったHTML/CSSの状態のモックアップと、concrete5に変換したあとのソースコードを、どなたでもダウンロードして研究することができます。本を買っていなくても!これを快諾していただけるマイナビさんは素敵だなーと思いました。

concrete5 公式活用ガイドブック ダウンロードデータ配布ページ

今後のバージョンアップの際に不具合が発生したら、その修正もこのレポジトリにコミットしていきますので、バージョンアップの際にどういう対応をしたらいいのかと言うことも、全公開で誰でも見れるようになります。書籍を読み終わったあとも、GitHubをウォッチしていれば勉強を続けられるようになっています!

なお、HTMLやCSSができている状態からの解説ですので、CSSについては別の書籍を参考にしてください。

Chapter 05 concrete5でサイトを運用しよう

この章では、concrete5のユーザー管理や権限設定について解説しています。上級権限モードの設定方法やワークフローの設定方法も載せています。また、サイト公開前に忘れがちな設定の紹介、管理画面から変更できないconfigファイルの設定、自動実行ジョブの設定方法、キャッシュの設定方法、コンポーザーの設定方法など、とにかくこの章も詰め込みました。

キャッシュの設定なんかは、やはり解説がないと細かい挙動は分かりませんよね。自分でも実際に案件でトラブルを起こしながらも勉強しましたので、その経験上、これだけは抑えておかなきゃ行けないという項目を網羅しました。お仕事でconcrete5のサイトを制作する方は、公開するまえにぜひこの章に目を通してください。

Chapter 06 開発者向けの機能解説

この章も、本来であれば1冊の本がかけるくらいの内容なのですが…デベロッパー向けに、concrete5を使った開発の勘所をピンポイントで解説しました。

『concrete5 公式活用ガイドブック』を購入するには?

Amazonで予約できるようになっているほか、Kindle Store、達人出版会でも紙の本とほぼ同時に電子版が購入できるようになる予定です。情報は随時発信していきます。

concrete5 公式活用ガイドブック (Web Designing BOOKS)

  • 著者/訳者:猪上 博史 Katz Ueno 榊 友哉 佐々木 多生 中根 紳一 菱川 拓郎 吉川 智久
  • 出版社:マイナビ( 2014-02-14 )
  • 単行本(ソフトカバー):336 ページ
  • ISBN-10 : 4839943842
  • ISBN-13 : 9784839943844
  • 定価:¥ 3,542

また、2月6日(木)に、発売日より1週間早く本書が手に入る、出版記念セミナーがあります!こちらもぜひぜひ、ご参加お待ちしてます!→『concrete5公式活用ガイドブック』出版記念セミナー、鋭意準備中です!


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