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コンクリートファイブジャパン・インテグレートパートナー制度が始まりました

Posted by admin at 9:31 日時 2014/09/23

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ブログでのお知らせが遅れましたが、ビッグニュースです!コンクリートファイブジャパン株式会社で、オープンソースCMS「concrete5」のパートナー制度を開始しました!

日本国内のconcrete5でのWebサイト構築実績のある法人・個人が対象で、concrete5日本語公式サイトで紹介します。オープンソースのconcrete5は、これまでも自力でインストールしカスタマイズすればウェブサイトに導入することができましたが、パートナー制度ができたことによって、concrete5の導入をプロフェッショナルに依頼したいと検討される方が、よりconcrete5を選択しやすくなる環境を作って行くことができます。

ニュースリリース:オープンソースCMS「concrete5」が日本国内向けのパートナー制度を発表。構築実績から制作会社を検索できるサービスを同時に開始

ThinkITに取り上げられました:コンクリートファイブジャパン、インテグレートパートナー制度を開始

concrete5 インテグレートパートナー一覧

念願だったパートナー制度のスタート

2010年にconcrete5を知って、すばらしいポテンシャルを持ったCMSと直感して以来、concrete5の普及活動を行なってきました。法人を立ち上げてからは、オープンソースCMSが普及するのに必須と考えていた、次の3要素の実現のために活動してきました。

  1. 日本語のサポート企業の存在
  2. 日本語の解説書の出版
  3. 日本国内のパートナー制度

いくら素晴らしいCMSを使って提案しても、現実にはクライアントが導入に懸念を示せば提案はなかなか通らない。今後もきちんと日本語で使用できるのか。プロダクトに継続性はあるのか。本は出ているのか。依頼できる制作会社はあるのか。これらの懸念に答えられない限りは、結局は世間的に名前が売れている製品を、要件が合わないと思いながらも導入してしまうことになってしまう。concrete5をWeb担当者に選ばれるCMSにするためには、まずこの3点が最低限必要なラインと考えていました。本当は1期のうちに全て終わらせようと思っていたのですが、会社は3期目に突入してしまいました。ようやくとはいえ、この3点が揃ったことにひとまずは満足しています。

concrete5の国内コミュニティの層が厚くなることを期待

この記事を書いている途中に、少し古いですが、ユーザ企業視点で見たOSS導入の4ステップを紹介した興味深いエントリを見つけました。

OSS利用の成熟度 – 未来のいつか/hyoshiokの日記

発見(find)

OSSを発見し、試しに利用してみる。本格的な導入というよりも試し使い。この段階で問題が発生すると本格的な導入に至らない場合がある。
ライセンスフィーがかからないので、無料で利用できるため、ちょっと試してみるという段階である。ただし、インストールなどが難しい場合は、利用に至らないで挫折する場合もある。

利用(use)

試し使いをしてみて、意外と便利なことがわかると、本格的に利用してみるということになる。
ユーザが多いとインターネットには情報があふれているので、それをもとにより高度な使い方をし始める。ちょっとしたトラブルはインターネットで検索するとどうにか解決できる。

参加(participate)

本格的に利用をはじめしばらくするといろいろな問題にぶつかる。メーリングリストなどで質問しても解決しない場合がある。どうも最初に地雷を踏んだようだ。
いろいろ試してみる。ワークアラウンド(回避策)を試してみたりする。時には、パッチを書いて問題を解決する。
コミュニティでの存在感も徐々に出てくる。ドキュメントを書いたり、ブログにトラブルシューティングの顛末を記したりする。ユーザコミュニティで発表をすることもある。

革新(innovate)

自社のサービスに当該 OSSを組込みそれを競争力の源泉とする。オープンイノベーションを実践するエンジンとしてOSSを戦略的に活用する。
コミュニティでの影響力も徐々に出て来て、OSSの方向性についてもイニシアチブを取る。
自社ビジネスの競争優位性を高めるためにOSSエコシステムを活用しコミュニティとコラボレーションすることがビジネス戦略に組み込まれている。

このステップを辿るには、利用者によるコミュニティの存在が不可欠になります。

まず利用してみるにはある程度の情報が公開されていることが重要ですが、海外の製品を日本語で使う場合、まず開発元からの情報は日本語ででてきません。そのため、日本の利用者から情報が公開されることに期待する必要があります。次に参加のタイミングでは、そもそもコミュニティが日本語で存在しないと、英語のコミュニティに飛び込むしかなくなってしまう。

利用から参加までのステップにおいては、非営利のコミュニティでも十分にサポートが可能ですし、むしろ相互扶助の精神に基づくコミュニティの方がうまくいくでしょう。しかし、さらに次の革新へのハードルを超えることをサポートすることは難しい。concrete5において、株式会社を設立し補完しようとしているのはまさにその部分なのです。

今回のパートナー制度は、ユーザー企業を参加からイノベーションへと進化させるための器です。まず、アメリカの開発元との交渉の結果、concrete5のロゴと名前を、インテグレートパートナーのバッヂを通して自社の取り組みのアピールに使用できるようになりました。インテグレートパートナーの登録費用の一部は、コンクリートファイブジャパンを通じて開発元に還元されます。来月には、私とコンクリートファイブジャパンの役員のKatzとの2人でアメリカ本社に赴き、日本のパートナー企業のコミットについてアピールし、開発元と日本のコミュニティのより強固な関係性を築いて帰ってくるつもりです。今後、パートナーに参加する各企業と開発元との距離はこれまでになく近づくことと思います。

concrete5の進撃はこれから

みなさんご承知の通り、モダンなUIに生まれ変わった、リリースされたばかりの新バージョン5.7は、まさに革新的なCMSと言えると思います。パソコンから専用ソフトを使ってHTMLを作成し、サーバーにアップロードしていた時代が完全に終わったことが、デモ動画からも感じられることでしょう。

このようにリッチなUIでWebサイトを編集できることは、単にWeb制作手法の変化だけを意味するのではありません。プロフェッショナルが本当に活躍すべき領域が全く変わってしまいます。これまでプロフェッショナルはWebサイトとクライアントとの橋渡しをするブラックボックス、神に願いを届けお告げを伝える巫女のような存在でした。しかし、もはやそのような距離は取り払われ、クライアントは自社のWebサイトと一体となりビジネスを遂行して行くことを望み、それが可能になったのです。制作会社はクライアントとの関係性を変え、提案できる価値の再構築が必要になるでしょう。今後インテグレートパートナーを対象に開催する予定のセミナーでは、そのあたりの情報共有も積極的に行っていく予定です。

また、5.7がリリースされたことで、開発元も久々に広報に本気です。日本国内でも、積極的にconcrete5をアピールして行きたいと考えています。

直近では、PHPカンファレンス東京に協賛しており、ブースも出しています。5.7のデモもしていますので、ぜひぜひ遊びに来てくださいね!

PHPカンファレンス2014 公式サイト


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