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「Web制作者」ってHTML屋じゃないと思うんだよね

Posted by admin at 8:50 日時 2013/12/16

神戸ITフェスティバル2013にてconcrete5のご紹介をしてきました。5つのCMSの開発者やユーザーが順番にそれぞれのCMSを紹介し、最後に座談会をするという珍しいイベントでした。CMSを選定したいと思っている意欲の高い方が参加されていましたので、concrete5について色々特徴や他のCMSに比べて良いと思っているところなどを詳しくお話ししました。

このイベントのなかで他のCMSのプレゼンもずっと聞いていたのですが、SOY CMSの古荘さんがおっしゃったひと言がすごく印象に残りました。

ホームページをリニューアルしたら社長ブログを作りましょう、毎日更新しましょう、何げない日常の話題でいいので毎日更新することが大事なんですよ、ページ数が増えるとSEOとSMOが云々、そういうコンサル(?)を個人的には疑問に思っていて、無理して生み出すコンテンツに意味があるとは思えません。常に新しい情報を発信してアクセスを稼ぐことに意味のある業界なんて限られていて、多くの人は本当に更新すべき情報がさっと更新できれば、無理して内容の薄いページを量産する必要なんてありません。ソーシャルメディアの発達でウェブサイトでそれをやる理由はさらに薄まっている。

そして、本当に更新すべき情報は無理しなくても、そもそも更新する必要があるから更新するのであって、その労力を削減したり、運用フローのオンライン化、効率化をするためにCMSはあるのだ(ついでに言うとブログ発想の人はついつい更新=追加だと思ってしまうようですが、更新とはその字義から言ってもまずは既存コンテンツをアップデートすることだ)。

HTMLにちょっと手を入れたらCMS導入ができるとか、すごいなーと思うし、HTMLがそのままCMSになるんですよ!とか、もちろんイニシャルコストが削減できるというメリットもあるわけだけど、個人的にあまり興味を持てないのは、自分の経験に基づいています。

一度、ある住宅関連の部品メーカーのウェブリニューアルをお手伝いさせていただいたことがあって、そのメーカーさんの商品はものすごく地味である。お話しを聞いてみると業界向けの展示会用のパンフレットは作ったことがあるが、広報ということをしたことが無いと。

このサイトのコンテンツはほぼパーツのスペックと商品写真なのですが、トップページは企業理念を体現するようなブランディングのために、コピーを作りましょうという話になりました。でも住宅業界にも全く縁は無かったし文章力にも自信はなかったので、以前仕事でご一緒したベテランのライターさんにお願いして、一緒にメーカーさんの工場に行ってもらい取材を行いました。

そして開発担当の社員の方にお話しを伺ってみると、最初はまあ我々の製品は誰にも分かってもらえんところだから…と謙遜されるのですが、ライターさんがうまくお話しを引き出されるので、結果的に出てきた開発秘話とか、めちゃくちゃ面白いわけです。誰もが絶対に毎日触る部品にそんな苦労があるのか、とか、知られざるヒット商品開発の裏側とか。

1日がかりの取材をもとに、トップページと主要製品群のコピーを起こしてもらったんですが、絶対にやってよかったと思える仕事でした。この時、ああ、ライターさんが1人で取材に行って、写真を撮って、帰ってきて1人でホームページを作って納品できる、そんなCMSが理想だしconcrete5でそれができるし、もっとやりやすくなるべきだ、と強く思いました。

古荘さんの「コンテンツとは、企業の価値そのものである」というお話しを聞いて感動しましたし、このメーカーさんのサイトをお手伝いしたときのことを思い出しました。コンテンツとはなんか無理してひりだすようなものではなく、編集するものだと思う。キュレーションってやつですね。

そういう思いでいるので、ウェブ制作者に使いやすいCMSって、果たしてHTMLからCMSに変換しやすいと言うことを意味するのかどうか?それはコーダーでしょ、ウェブはもっと色んな人が作れるじゃないか、例えばライターとか、フォトグラファーが、クライアントと一緒になってウェブサイトを作れるような世界が理想なんじゃないだろうか。そんな、concrete5にのめり込むきっかけのひとつを思い出させてくれたひと言でした。

コーダー不要論かと言うとそんなことはなく、もちろんコーダーのお仕事は無くならないと思います。現実、常に仕事はあるのにコーダーさんは不足しています。ただし、よりフロントエンドエンジニアという言葉が似合う世界になっていくんじゃないでしょうか。

セミナー後の懇親会でアイ・コラボレーション神戸の板垣さんにアクセシビリティのための画像のalt属性のサンプルだけで50ページ近くあるという超実用的な冊子をもらってとても喜んでいます。マークアップエンジニアが専門でやっていくには、セマンティックやアクセシビリティといった部分をカバーすべきだと思いますね。

いずれにしても作るだけって時代は終わってるしそもそも始まってなかったよねといういつもの結論に至る。

SOY CMSに関しては、クライアントのビジネスに従って管理画面を作り込むことができる。管理画面もフロントのテンプレートと同じ記法で書けるというところにびっくりしました。先にHTMLで管理画面を作り込み、運用フローのイメージを共有してから開発することができる。常に逃げ道のある融通の効く設計というのも面白いですね。今後SOY Appの開発がしやすくなるようにドキュメントも整備されていくということなので、興味のある方は勉強会をお願いしてみてはいかがでしょうか。

他のCMSの方も口々に言い始めているラピッドプロトタイピング。これからのCMSに求められるキーワードになってくる気がします。

なんかまとまりが無い文章ですが日記と言うことでご容赦を。


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